不動産投資がひそかなブームになっています。インターネット上には多くの不動産投資系サイトが乱立しています。今回は不動産投資で初心者が注意すべきポイントをご紹介していきたいと思います。
注意ポイント その1~不動産投資に対する知識の習得
「簡単」「だれでもできる」に惑わされないようにしましょう。不動産投資は税務・相場観・物件知識・経営術など多岐にわかる知識が必要な金融商品になっています。全部不動産会社にお任せで勝てる世界ではありません。
ですから、不動産投資を始める前に最低限の知識が必要になってきます。では何が最低限の知識なのでしょうか?
・物件の知識(建設的な側面)
・物件の知識(経営的側面からの知識)
・地理感覚
・全体的なおおまかな相場観
・リフォーム・リノベーションの知識
・DIYの技能
・不動産にかかわる法律的知識
・ローンに関する知識
注意ポイント その2~詐欺案件に注意
不動産投資は初期コストの大きい投資商品です。中古マンション投資といっても、FXや株式投資のように10万円や100万円単位でできるものではありません。ですから、初心者は悪徳業者に狙われやすい立場にあります。
具体的には、問題物件に高額の家賃で住んでいるように「さくら」を使って投資物件を高値で購入させるといった手口があります。また、隠れた瑕疵のある物件を、「高利回り物件」として、売りつけてくるといったケースもあります。
注意ポイント その3~不動産会社は信用できる?
投資初心者は特にですが、不動産投資に関する知識がないため不動産会社にまかせっきりや頼りっきりで投資する場合が多くみられます。しかし、その不動産会社は信用できるのでしょうか?不動産は物件1つの価格が高価になっています。ですから、初心者相手に粗悪物件を高値で売りつけて「ドロン」と計画倒産して逃走する悪徳な不動産会社もあるので注意が必要です。
注意ポイント その4~コストに気を付けよう
よく「不動産投資のコストは損益通算ができるので節税効果が高い」といった記載を見ることがあります。リフォーム会社などはこうした甘いことを言って、高額のリフォーム工事を受注していると思われます。しかし、これは本当なのでしょうか?
所得税ですが、695万円~900万円以下は23%、900万円~1,800万円以下は33%、1,800万円超は40%になっています。かなり幅が広いわけですから、境界線の場合は税率が一気に減って減税効果を得られる場合もありますが、多くの場合は該当しない可能性が高い幅があることを理解しましょう。
注意ポイント その5~利回りに気を付けよう
一般的に不動産投資では「利回り」を参考にして投資物件を選択しています。利回りは年間収入÷購入価格×100で計算することができます。しかしこれは表面上の利回りになっています。実際の利回りは( 年間収入-年間支出 )÷購入価格×100で計算することになります。投資サイトなどはどちらの表記になっているか分かりません。また不動産会社が提示してくる利回りもどちらかわかりませんよね?ですから利回りをうのみにして投資するのは危険ですので注意するように心がけましょう。
ミドルリスクミドルリターンで初心者向けといわれている不動産投資ですが、大きな罠も存在することがお分かりいただけたかと思います。投資ですから「自衛」措置が必要になってきます。注意点を守って、安全な資産運用を心がけましょう。